身元を隠してメールを送る|プライバシーを守るための匿名メールサービス

プライバシーを守るためにVPNを利用するのは良い方法です。しかしメールをやり取りする際に不注意からプライバシーが暴かれることは少なくありません。

プライバシーを守りながらメールをやり取りするのであれば、適切な匿名メールサービスを利用する必要があります。

また、VPNサービスへ申し込む際も匿名メールサービスを利用すると安全です。

匿名でメールを送信・受信する

送信専用アカウント

送信専用アカウントを利用すると匿名でメールを送信できます。ただし返信メールを受信することはできません

送信専用で利用できるサービス一覧

これらのサービスはアカウントを作成することなく利用できます。

受信専用アカウント

メール受信のみ必要であれば TrashMail が利用できます。

TrashMailを利用すると期限付きの受信専用アカウントを作成することができ、期限が来るとアカウントは自動的に削除されます。

匿名メールプロバイダー

メールの送受信が必要であれば匿名メールプロバイダーを利用しましょう。

ProtonMailTutanotaは日常的に利用できるメールプロバイダーです。一時的に匿名メールを送受信したい場合はGuerrilla Mailを利用するといいでしょう。

サービス名無料ストレージスマホアプリ
ProtonMail ◯(有料版あり)500MB
Tutanota ◯(有料版あり)1GB
Guerrilla Mail ❌(60分で削除)
匿名メールプロバイダー

ProtonMail

https://protonmail.com/

ProtonMailは最も人気のある匿名メールプロバイダーのひとつです。PGPを利用してメールを送信するためProtonMailのスタッフでもメッセージにアクセスすることはできません。

注意点として、PGPはメール本文を暗号化しますが件名やメタデータは暗号化されません。

ProtonMailは無料で利用でき、無料の場合は1日に送信できるメールは150件で500MBのストレージが提供されます。より多くのストレージと追加機能が必要な場合は有料サービスを利用してください。

ProtonmailはTor上でも動作しています。より匿名性を高めたい方はTorブラウザーを使って以下のURLへアクセスしてください。

https://protonmailrmez3lotccipshtkleegetolb73fuirgj7r4o4vfu7ozyd.onion/

新規登録する際、リカバリメールアドレスを入力する必要があります。リカバリメールアドレスに普段自分が利用しているものを設定すると匿名性が薄れてしまいます。もしも適当なメールアドレスを持っていなかったらYandex.Mailがおすすめです。Yandex.Mailは登録時に電話番号やリカバリメールアドレスの入力が不要です。

Tunatona

https://tutanota.com/

Tutanotaも人気のある匿名メールプロバイダーのひとつです。Tutanotaユーザー同士であればメッセージだけでなく件名も暗号化されます。また、連絡先リストを含む受信箱全体を暗号化するのでプライバシーを重要視する方に人気があります。

非Tutanotaユーザーへ暗号化されたメールを送信する場合は、共有パスワードが必要となります。

Tutanotaは無料で利用できます。無料の場合は1GBのストレージが提供されます。より多くのストレージと追加機能が必要な場合は有料サービスを利用してください。

注意点として、Tutanotaはブラックリストに登録されているIPアドレスからのアカウント登録を制限しています。アカウント自体は一時的に登録できますがログインしてもメールの送受信ができず、2日後にログインできなくなります。その場合はサポートに連絡すると正式にアカウント登録できることがありますが、面倒な場合はTutanotaの利用は避けた方が良いでしょう。

Guerrilla Mail

https://www.guerrillamail.com/

Guerrilla Mailは使い捨てのメールアドレスをユーザーに提供します。

メールアドレスは自分で作成できますし、完全にランダムな文字列を選択することも可能です。

また、Guerrilla Mailは受信してから60分経過するとメールを完全に削除します。

匿名メールを更に安全に利用する

匿名メールサービスは身元を明かすことなくメールのやり取りができます。

しかし人は必ずミスを犯してしまいます。メールのヘッダーやメールに仕込まれた画像ファイルを読み込ませることにより身元が判明してしまうことは昔からありました。

また、ProtonMailはスイス当局からの要請により利用者情報(IPアドレス)を提供することが知られています。

ProtonMailが欧州刑事警察機構からの要請で利用者情報を提供か

たとえ匿名メールを使っているとしても、IPアドレスを隠して利用することで更なる安全性を手に入れることができます。そのためには匿名VPNサービスの利用を検討すると良いでしょう。

ノーログポリシーが実証されている匿名VPNおすすめランキング

まとめ

匿名メールサービスは利用場面に応じて使い分けることが大事です。

固定したメールアドレスを保有して普段の生活や仕事で利用するのであればProtonMailTutanotaが最適でしょうし、一時的にメールの送受信をしたいのであればGuerrilla Mailが最適です。

どのサービスを利用するにしても、本当にプライバシーを守りたい場合はTorやVPNサービスを利用して送信元IPアドレスを隠す必要があることを忘れないでください。

6 COMMENTS

柏木愛佳

懸賞サイトに応募するのに使いたかった
以前自身のホルダーで応募したらフィッシングメールが大量に届いた為ですが、全く使えないサイトだらけでした。残念です。

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匿名

質問失礼します。
Protonは情報提供が明るみになった際、Tor経由で使ってほしいとアナウンスしましたがそれをしてもIP提供の危険性が無くなるわけではありませんよね?
そもそも無料メアドにそこまでのセキュリティを求める事自体無理があるのでしょうが…
「匿名性をなるたけ高めた状態で始めてのvpn導入をしたい(現時点でvpnを入れていない)」場合、支払いに関しては暗号資産の匿名化という方法がありますがメアドについてはそのレベルまで匿名性を高めるというのは不可能なのでしょうか

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マスター

コメントありがとうございます。
VPN契約時にTor経由でProtonにアクセスした場合、そのアクセス履歴から身元を特定される可能性があるのではないか、という点を心配されているということですね。

結論から書きますと、時間的な問題からTor経由でProtonにアクセスしたのが誰なのか特定することは非常に困難です。
これは日本のISPがアクセス履歴を90日程度しか保管しないためです(長くても120日程度)。

それでも心配でしたら、メールアドレスはVPN契約専用のものを用意して、VPN契約後はそのメールアドレスを使わないことをおすすめします。サポートを使わない場合はメールを受信する必要はないはずです。

返信する
匿名

初めましてマスター様、匿名メールを作ってからNodeに申込もうかと考えてますがYandexメールも今みたら電話番号入力とあります、無視して登録出来るのでしょうか、他ありましたらご教示願います、なるべく匿名で居たいものですから

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匿名

いつも勝手にお世話になっております。
Nordvpnを接続しているとtuna mailへログインできず、その時に使用したアカウントは使用できなくなる。
このような状態です。Nordvpnを使用していると新規アカウントも作成できません。
コツがあるのでしょうか?

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